「マイナビオールスターゲーム2024・第1戦、全パ6-11全セ」(23日、エスコンフィールド) “全セの守護神”として、セ・リーグに3年ぶりの勝利を届けた。阪神・岩崎優投手が九回に登板して、3人でピシャリ。両チーム合わせて6本のアーチが飛…

 「マイナビオールスターゲーム2024・第1戦、全パ6-11全セ」(23日、エスコンフィールド)

 “全セの守護神”として、セ・リーグに3年ぶりの勝利を届けた。阪神・岩崎優投手が九回に登板して、3人でピシャリ。両チーム合わせて6本のアーチが飛び交った乱打戦をきっちりと締めて、「とりあえず勝てて良かったです。最後も5点差で油断できないなと投げてました」と悦に浸った。

 ファン投票で4年連続4度目の出場となった球宴では、悔しい思いも重ねてきた。2年連続で失点を喫しており、「今年は1球は空振り取りたいですね」と狙って北の大地に乗り込んだ。その言葉通りに、1死から対峙(たいじ)した栗原には、追い込んでから外角直球で念願の空振り三振を奪った。最後は鈴木大を右飛で仕留めて、この試合パ・リーグから唯一の三者凡退を決めた。

 球宴用に準備したトリコロールカラーのグラブを右手にはめてのマウンド。ポーカーフェースで淡々とバッターに投げ込むスタイルは、夢舞台でも不変だった。ただ、坂倉とのバッテリーで白星をつかんでナインとハイタッチを交わすときには、少しだけ白い歯をこぼした。

 猛虎が誇る背番号13が示した、全国の野球ファンも納得の堅実な仕事。第2戦で登板予定の桐敷に向けては、「変わったことやってくれるんじゃないですか」とニヤリ。大花火大会のフィナーレで投じた9球は、線香花火のようなクールな風情を漂わせた。