「高校野球奈良大会・準々決勝、智弁学園5-2天理」(23日、さとやくスタジアム) 宿敵に春の雪辱を果たした。勝利の瞬間、智弁学園のエース左腕・田近楓雅投手(3年)は力強くガッツポーズ。感情のままに何度も雄たけびを上げた。 「この日のために…

 「高校野球奈良大会・準々決勝、智弁学園5-2天理」(23日、さとやくスタジアム)

 宿敵に春の雪辱を果たした。勝利の瞬間、智弁学園のエース左腕・田近楓雅投手(3年)は力強くガッツポーズ。感情のままに何度も雄たけびを上げた。

 「この日のためにやってきた。気持ちをぶつけようと思いました」。最速140キロの直球と緩急を駆使して天理打線に的を絞らせず。気温35度の炎天下で腕を振り、9回5安打2失点で最後までマウンドに立ち続けた。春の県大会では天理に2-8で敗戦。練習場に同戦のスコアシートを掲げ、“打倒・天理”のために汗を流してきた。

 この日は小坂将商監督の47歳の誕生日。指揮官は「変にプレッシャーがかかったらあかんから」とナインに自身の誕生日のことは忘れるように話していた。勝利が決まった直後、スタンドからはハッピーバースデーの合唱。田近は「試合に勝って監督さんに最高のプレゼントをしようと。実現して良かった」と頬を緩めた。

 目標は阪神・前川らを擁して夏の甲子園準Vに終わった2021年の先輩を超えること。「日本一しか眼中にない」と頂点を見据えた。