(23日、第106回全国高校野球選手権石川大会準々決勝、遊学館5―6星稜) 1点リードで迎えた延長十回裏1死満塁。遊学館のエース野坂陸渡投手(3年)がフルカウントから投じた1球は左翼にはじき返され、失策も絡んでサヨナラ負け。手が届きそうだ…

 (23日、第106回全国高校野球選手権石川大会準々決勝、遊学館5―6星稜)

 1点リードで迎えた延長十回裏1死満塁。遊学館のエース野坂陸渡投手(3年)がフルカウントから投じた1球は左翼にはじき返され、失策も絡んでサヨナラ負け。手が届きそうだった「雪辱」は果たせなかった。昨夏と同じ星稜に、同じスコアで敗れた。

 小学生だった2015年、遊学館の試合を甲子園球場で見たことがきっかけで進学先にと志した。この日は遊撃手として先発し、五回からマウンドに。適時打を含む2安打を放ったが及ばなかった。22年は準々決勝で3―4、23年は決勝で5―6。入学以来、星稜に阻まれる3度目の夏になった。

 星稜のエース佐宗翼投手(3年)とは小学6年時の石川県選抜チームで知りあった。3時間超の試合後、抱き合って互いの健闘をたたえた。野坂投手は佐宗投手に「お疲れさん」と声をかけられ、「頑張ってな。あとは託した」と返したという。「星稜には(4強だった)選抜大会の悔しさを、夏の甲子園で晴らしてほしい」(小崎瑶太)