(23日、第106回全国高校野球選手権静岡大会4回戦 浜松工14―4浜松商) 伝統校同士の「浜松対決」は浜松工に軍配が上がった。 2点を先行された直後の一回裏。先頭の小粥獅峯選手(3年)が内角低めを中堅にはじき返して出塁し、後続の安打で生…

 (23日、第106回全国高校野球選手権静岡大会4回戦 浜松工14―4浜松商)

 伝統校同士の「浜松対決」は浜松工に軍配が上がった。

 2点を先行された直後の一回裏。先頭の小粥獅峯選手(3年)が内角低めを中堅にはじき返して出塁し、後続の安打で生還した。計3点を奪う逆転で、相手に傾きかけた流れを引き寄せた。

 3回戦は足首をひねるけがで欠場した。「迷惑をかけた。恩をバットで返したい」。そう意気込んで復帰したこの日は4安打4打点。着実な加点で突き放し、コールドゲームで浜松商を制した。

 準々決勝は強豪の加藤学園が相手だ。突破力がある1番打者は「返し切れていない」と感謝の思いを胸にのぞむ。

 浜松商は五回表、4番曽布川ザイレン選手(3年)が中堅に2点適時打を放ち3点差に迫った。焦る気持ちが募っていたが、直前の守備で強烈な打球を好捕して吹っ切れたという。それでも、「オーケー、オーケー」と声をかけあった浜松工から追加点を奪えなかった。

 悔しい夏を終え、大会屈指の好打者はプロ野球選手を目指して野球を続けるという。(青田秀樹)