(23日、第106回全国高校野球選手権神奈川大会準決勝 向上4―6東海大相模) 継投策で勝ち上がった向上が、東海大相模の打線に屈した。 この日は背番号1、百瀬匠(3年)が先発。「不用意な一球だった」と、五回に本塁打を浴び、同点にされ、六回か…

(23日、第106回全国高校野球選手権神奈川大会準決勝 向上4―6東海大相模)

 継投策で勝ち上がった向上が、東海大相模の打線に屈した。

 この日は背番号1、百瀬匠(3年)が先発。「不用意な一球だった」と、五回に本塁打を浴び、同点にされ、六回からマウンドを譲った。「東海大相模さんの技術が上だった。継投でやってきた仲間を信じて後ろに託した」

 4人目の投手は大森逢沙斗(3年)。「大森は練習をいっぱいする」と互いを認め合う。1年生のころから競い合ってきて、春の大会では大森が背番号1だった。八回、マウンドに立つ大森を「絶対、あきらめるな。思い切って腕を振れ」と励ました。

 甲子園出場の経験のない向上にとって、東海大相模は壁の一つだった。2014年の夏の決勝。同じ横浜スタジアムで対戦し、3本塁打を含む19安打を浴びた。

 大森は満塁で走者一掃の適時二塁打を打たれた。敗退が決まり、大森は「ごめん」と百瀬に言った。「大丈夫。やりきったからしょうがない」と返された。

 百瀬は大学で再びユニホームの袖を通すつもりだ。大森は英語を勉強したいという。「違う道に進むかもしれないけれど、大学でも競っていきたい」と大森は話した。(佐藤英法、稲葉有紗)