「不死鳥杯・G3」(23日、福井) 最終日12Rで決勝戦が行われ、脇本雄太(35)=福井・94期・SS=が、最終バック4番手からまくって1着。G3は通算15回目、今年はG2・ウィナーズカップ(取手)以来で2回目の優勝を飾った。最終2角から…

 「不死鳥杯・G3」(23日、福井)

 最終日12Rで決勝戦が行われ、脇本雄太(35)=福井・94期・SS=が、最終バック4番手からまくって1着。G3は通算15回目、今年はG2・ウィナーズカップ(取手)以来で2回目の優勝を飾った。最終2角から先にまくった山田庸平(佐賀)が2着、脇本雄マークの稲川翔(大阪)が3着に入った。

 弟の脇本勇希(福井)と初めての連係で、脇本雄は優勝をもぎ取った。「レース前から(脇本勇は)スイッチが入っていて、その気持ちをくんで優勝できて良かったです」と、弟の頑張りにきっちりと応えた。

 レースは脇本勇がスタートで飛び出して、近畿勢5車が正攻法。周回中6番手の新山響平(青森)が赤板前から上昇し、誘導員退避後から脇本勇と踏み合う。打鐘で新山が出切り、脇本勇は後退。4角過ぎに切り替えた脇本雄は、最終2角3番手から先まくりの山田庸を追う形から、バックで自らまくりを敢行。後続を3車身も突き放して、先頭でゴールを駆け抜けた。

 「冷静に対処できましたね」とヒーローの脇本雄。地元の福井記念は2020年以来で4年ぶり6回目の優勝に「もういいでしょ」と笑う。これからも数多く福井記念でVゴールを突き進むだろうが「後輩たちも伸びてきましたからね。これからはサポート役にも回りたい」と、弟の脇本勇や弟子の岸田剛らをさらに鍛えて、自らと同じ舞台で戦うつもりだ。

 次なる目標は8回目のG1制覇。「まずはオールスター(8月13~18日・平塚)ですね。しっかりとG1で優勝して、グランプリに出たいです」。地元で勢いづいた脇本雄は、年末にグランプリV2を目指して突き進んでいく。