メディア向けに公開された選手村の部屋の様子(C)Getty Images 開幕式がいよいよ現地7月26日に行われるパリ五輪の選手村では、環境への配慮のためエアコンが設置されないことが注目を集めている。 日本オリンピック委員会(JOC…

メディア向けに公開された選手村の部屋の様子(C)Getty Images

 開幕式がいよいよ現地7月26日に行われるパリ五輪の選手村では、環境への配慮のためエアコンが設置されないことが注目を集めている。

 日本オリンピック委員会(JOC)ではアスリートの健康面にも配慮して、独自に簡易エアコンの設置を進めているが、気候変動も進む中、「TEAM JAPAN」の中からは実際にエアコン設置が無ければ大変だったという声も上がっているという。

【画像】「あって良かった」といわれる選手村の部屋に設置された実際の簡易エアコン画像

 体操男子日本代表の水鳥寿思監督は7月21日にXを更新。「選手村にエアコンがない件でTEAM JAPANとして選手団のコンディションを考慮し各部屋に簡易エアコンを設置いただいています。体感として、普段からあまり冷房をつけない僕はなくても大丈夫ですが多くのメンバーはこのエアコンがなかったら大変そうでした。準備いただきありがとうございます」との文言とともに設置された簡易エアコンの画像を公開。

 この投稿を見たファンからは早速「エアコンないのはどう考えても異常」「環境問題も大事だけど健康第一だからなあ」「日本チームの皆さんが最高のパフォーマンスを発揮できますように」「選手の体調管理が大事」とJOCの判断を尊重する意見が上がっている。

 今回の選手村では地下水を利用した床下冷房を採用。大会組織委員会は室温を23~26度に保てると明言していた。

 「史上最も環境にやさしい大会」を掲げる中、エコの観点から床下冷房が採用されたが、近年はパリでも猛暑を記録することから、米紙『Washington Post』が「床下に冷水を流すだけでは限界がある」と指摘するなど、異論の声も上がっていた。

 今回の冷房設置問題は各国の判断となり、資金力にとぼしい国は予算を組めないなども指摘されているとあって、果たしてアスリートファーストとなっているか、今後も議論を呼びそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

【画像】エアコンなしの質素なデザイン? パリ五輪選手村の全容をチェック

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