さながら「伝説の朝日杯」とでも言えるだろうか。小倉競馬場で21日に中京記念が行われ、アルナシームが待望の重賞初制覇。これにより、21年の朝日杯FSで上位に入った馬すべてが、その後にタイトルを手にしたことになった。  振り返れば、21年の…

 さながら「伝説の朝日杯」とでも言えるだろうか。小倉競馬場で21日に中京記念が行われ、アルナシームが待望の重賞初制覇。これにより、21年の朝日杯FSで上位に入った馬すべてが、その後にタイトルを手にしたことになった。

 振り返れば、21年の朝日杯FSはハイレベルだった。勝ったドウデュースは、3歳で日本ダービー、4歳で有馬記念を制覇。2着のセリフォスは3歳時にマイルCSを勝つなど、マイル路線で存在感を発揮している。3着ダノンスコーピオンは3歳マイル王。4着はアルナシームで、5着ジオグリフは皐月賞馬に輝いている。

 さらに、6着トウシンマカオは京阪杯を連覇するなど短距離路線で結果を残し、8着プルパレイもファルコンSで重賞ウイナーとなった。実に1〜6着、8着馬がその後に重賞制覇。金の卵がズラリと並ぶ一戦だったと言えよう。

 近い事例としては17年のレースが挙げられる。こちらは1着ダノンプレミアムが朝日杯FSの後にGIIを3勝したほか、2着ステルヴィオは3歳でマイルCSを制覇。3着タワーオブロンドンはスプリンターズS、4着ケイアイノーテックはNHKマイルCでタイトル獲得。5着ダノンスマッシュは高松宮記念だけでなく海外の香港スプリントでも美酒に酔い、掲示板全頭がGI覇者となった。さらに10着アサクサゲンキ、11着ケイティクレバーの2頭が障害重賞で勝利しているところも面白い。21年と同じく朝日杯後に7頭が重賞を制覇した年となっている。

 ただし、21年組に目を戻すとタイトル獲得には至って無いが、7着ドーブネ、9着トゥードジボンも重賞で好勝負を演じており、勝つ可能性は十分ありそう。17年組を圧倒する成績を残せるのか。今後も「21年朝日杯組」の勢いには注目してきたい。