【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】 ◆知っておきたい! 血統表でよく見る名馬 【フジキセキ】  サンデーサイレンスの初年度産駒。朝日杯3歳S(現朝日杯FS)、弥生賞を含めて4戦全勝の成績を残し、初年度のなかでは最…

【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】

◆知っておきたい! 血統表でよく見る名馬

【フジキセキ】

 サンデーサイレンスの初年度産駒。朝日杯3歳S(現朝日杯FS)、弥生賞を含めて4戦全勝の成績を残し、初年度のなかでは最良の産駒と目されていましたが、皐月賞を前にして屈腱炎を発症、無念の引退となりました。この馬には及ばないと見られていた同じサンデー産駒のジェニュインが皐月賞を、タヤスツヨシが日本ダービーを勝っており、無事ならば大きなタイトルを獲っていたはずです。

 3歳春に早くも種牡馬となり、16シーズンの種付けを行い、JRAの平地競走で36頭の重賞勝ち馬が誕生しました。種付け生活の前半は、偉大な父の活動期間と被っていたため、大物が出て来づらい環境でしたが、父の産駒と競合しなくなった後半になると大物が出るようになりました。

 アメリカ血統で構成された2代母マーストンズミルの影響か、サンデーサイレンスの後継種牡馬のなかでは珍しくスプリント戦やダート戦での活躍が目立ち、前者のカテゴリーからはキンシャサノキセキ、ファイングレイン、ストレイトガールが、後者からはカネヒキリ、グレイスティアラ、ミラクルレジェンドが出ています。

 後継種牡馬のカネヒキリ、キンシャサノキセキ、ダノンシャンティ、イスラボニータ、ダイタクリーヴァはJRAで重賞勝ち馬を出しています。

◆血統に関する疑問にズバリ回答!

「新潟芝1000mに強い種牡馬は?」

 2014年以降、当コースで産駒が15走以上した現役種牡馬のなかで、連対率上位は、1位ジャスタウェイ、2位ファインニードル、3位アジアエクスプレス、4位ビッグアーサー、5位マクフィ。

 ダート向きの種牡馬が頑張る条件でもあります。ダート血統は、切れ味には欠けるもののスピードの持続力があります。そうした特性が活きるのが新潟芝1000mです。

 ちなみに、アイビスSDは創設以来、サンデーサイレンス系の優勝馬が出ていません。ダート向きのバトルプラン、ヨハネスブルグ、メイショウボーラー、アフリート、スウェプトオーヴァーボード、サウスヴィグラスといった種牡馬の仔が連対を果たしています。