第106回全国高校野球選手権岩手大会は23日、準決勝2試合が盛岡市のきたぎんボールパークで行われる。第1試合は、春の東北大会を制し、夏連覇を狙う花巻東と、昨秋の県大会で優勝し、2年ぶりの甲子園をめざす一関学院が激突する。第2試合は、唯一の…

 第106回全国高校野球選手権岩手大会は23日、準決勝2試合が盛岡市のきたぎんボールパークで行われる。第1試合は、春の東北大会を制し、夏連覇を狙う花巻東と、昨秋の県大会で優勝し、2年ぶりの甲子園をめざす一関学院が激突する。第2試合は、唯一の公立校で3年連続準決勝進出の盛岡一と、3年ぶりの甲子園を狙う盛岡大付が対戦する。(藤井怜)

花巻東―一関学院(10時)

盛岡一―盛岡大付(12時30分)

=きたぎん、左が一塁側

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 第1試合は両チームとも総合力が高く、接戦となりそうだ。

 花巻東は3試合で5人が投げ、失点1で33三振を奪った。エース小松龍一投手は3回戦の七回に登板したのみで温存しており、投手陣は充実している。簗田蒼汰選手と村上太一主将が共に4盗塁を決め、チームの盗塁数は17。機動力は健在だ。チーム打率は3割6分を超え、投打にすきがない。

 一関学院はここまで無失点。エース高沢奏大投手と小山礼莉投手の二枚看板を軸に、投手陣は安定感がある。3試合とも2桁安打をあげ、チーム打率は4強で最も高い3割7分9厘。特に菅野陽生選手は12打数8安打で打線を牽引(けんいん)している。昨夏準Vの盛岡三や春4強の水沢商を破り、勢いもある。

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 第2試合は打線に勢いがある盛岡大付を、盛岡一の投手陣が抑えられるか注目される。

 盛岡一は2年生エースの川崎煌成投手が4試合に登板し、失点2と好投している。チーム打率は2割台ながらも、勝負強い打撃で勝ち進んできた。特に高橋汰月選手は5打点をあげ、長打も出ている。安斎龍紀主将は打率3割8分5厘と出塁に期待がかかる。

 盛岡大付は3試合を5人で継投し、計7失点。投手陣にやや不安があるが、打線は32安打21得点をあげる。いずれも序盤に先制し、24回中12回で点をとり、着実に加点して勝ち上がってきた。吉田暉(ひかり)選手、坂田宗次朗選手は打率が5割を超えるなど手ごわい打者が並ぶ。