本塁打ランクのトップに立つ大谷は今季、打率でも好成績を残している(C)Getty Images ドジャースの大谷翔平は7月20日(日本時間21日)のレッドソックス戦で今季25本目の二塁打を放った。この一打が日本人メジャーリーガー3人…

本塁打ランクのトップに立つ大谷は今季、打率でも好成績を残している(C)Getty Images

 ドジャースの大谷翔平は7月20日(日本時間21日)のレッドソックス戦で今季25本目の二塁打を放った。この一打が日本人メジャーリーガー3人目となる通算800安打の節目。打席には立たない投手としてのみの出場を除けば、通算797試合での到達だった。

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 1試合で約1本の安打を放ってきた計算になる。1試合あたりの安打率を計算すると、1.003本。大谷より通算安打が多いイチローは3089安打を2653試合で放っており、同安打率は1.164本。松井秀喜は1253安打を1236試合で放っており、同安打率は1.013本となる。

 大谷はすでに日本人最多の200本塁打を放っている。1試合あたりの本塁打率で計算しても、日本人では断トツ。ところが安打率で見ると、イチローはもちろん、松井にも劣るところとなる。

 なお大谷以下の安打数の選手で見てみても、4位の青木宣親が774安打を758試合(安打率1.021)で大谷より上に立つ。5位の松井稼頭央が615安打を630試合(安打率0.976)、6位の福留孝介が498安打を596試合(安打率0.835)となり、このあたりから大谷よりも安打率が下になる。

 ただしこれは、メジャー挑戦した際の年齢やキャリアも大きく影響してくる数字だ。

 大谷は23歳でメジャー1年目を迎えた。この年は104試合で93安打し、打率.285。試合数よりも安打数が少なかった。初めてMVPに輝いた2021年もリーグ3位の46本塁打の一方で、158試合で138安打とやはり安打数が試合を下回った。

 この関係が2022年を機に逆転する。同年は157試合で160安打して打率.273。そして2023年は135試合で151安打と、安打数が試合数を大きく上回るようになり、初の打率3割(.304)を達成した。今季も97消化試合で120安打して、打率.315はリーグ2位につける。

 本塁打数を飛躍的に伸ばすとともに、ここ数年で劇的に改善されたのが打率だった。その根底として、試合数を上回る安打数を、安定してたたき出せる技術力の向上があったわけだ。

 イチローがキャリアで最も輝いた2004年は、161試合で262安打を放った。1試合あたりの安打率は驚異の1.627。この域はさすがに困難だとしても、大谷の安打率はキャリアを通して確実に右肩上がりを続けている。近い将来、次なる節目に達した際には、青木や松井らの数字を逆転していてもおかしくない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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