国学院久我山と早稲田実の22日の準々決勝。早稲田実の三塁側スタンドには、筋肉が徐々に衰える難病「筋萎縮性側索硬化症(ALS)」にかかった野球部OBの太田守武さん(53)の姿があった。「元気をもらえる」と後輩のプレーを見守っていた。 201…

 国学院久我山と早稲田実の22日の準々決勝。早稲田実の三塁側スタンドには、筋肉が徐々に衰える難病「筋萎縮性側索硬化症(ALS)」にかかった野球部OBの太田守武さん(53)の姿があった。「元気をもらえる」と後輩のプレーを見守っていた。

 2011年にALSを発症した。18年からは人工呼吸器をつけて、妻の友香利さん(40)とはアイコンタクトで会話しているという。この日は、友香利さんに汗をぬぐってもらいながら観戦した。

 毎年、早稲田実が勝ち上がって神宮球場で試合する際は、千葉県八千代市自宅から電車に乗って応援に駆けつけている。早稲田実は昨年も神宮で準々決勝を戦ったが、太田さんは体調を崩して応援に来ることができなかった。

 そのため、今日を楽しみにしていたという。「是非優勝して欲しい」。勝ち進めば、また神宮に来るつもりだ。=神宮(石川瀬里)