リーグ連覇を狙う阪神は貯金1の4位で前半戦を折り返した。Bクラスターンは16年以来8年ぶり。阪神、オリックス、日本ハムで活躍した糸井嘉男氏(デイリースポーツ評論家)は「どこの球団もそうですが、タイガースは特に打線の調子が上がらなかった。ピ…

 リーグ連覇を狙う阪神は貯金1の4位で前半戦を折り返した。Bクラスターンは16年以来8年ぶり。阪神、オリックス、日本ハムで活躍した糸井嘉男氏(デイリースポーツ評論家)は「どこの球団もそうですが、タイガースは特に打線の調子が上がらなかった。ピッチャーの踏ん張りでこの位置にいる」と分析する。前半戦最終戦の21日・広島戦こそ大勝したが、チーム打率・225はリーグ6位、262得点は同4位。同2位のチーム防御率2・25を誇る投手陣でしのいできた。

 セ・リーグは1位・巨人から4位・阪神まで3・5ゲームにひしめく大混戦。阪神にとって最大のライバルとなりそうなチームについて糸井氏は「先発ピッチャーに左右の柱がいるのは大きいし、守備もいい」と2位につける広島を挙げた。広島はリーグトップ9勝を挙げる床田、同トップの防御率0・82を誇る大瀬良の両輪に加えて森下、九里ら実績のある投手がローテに名を連ねる。前カードで阪神打線は床田、大瀬良に大苦戦。後半戦も虎の前に立ちはだかるに違いない。

 糸井氏は「ベイスターズは打線がいい」と3位・DeNAも虎の難敵に挙げる。「牧選手、宮崎選手、オースティン選手、佐野選手…。すごく破壊力がある」と糸井氏。牧は阪神戦打率・365、宮崎も同打率・297、オースティンは3本塁打を放っている。8月は横浜スタジアムで6試合あり、阪神投手陣の脅威となりそうだ。

 首位・巨人については「底力があるチーム」とした上で「ストッパーがしっかりしてきた」と大勢の名前を挙げた。若き守護神は右肩違和感から6月30日に再昇格。チームが7月に11勝4敗と快進撃を見せる中、大勢も7試合に投げ、1勝5セーブ、防御率1・29と大車輪の活躍で貢献した。ケラー、バルドナードら中継ぎ陣も奮闘しており、糸井氏は「バランスが良くなっている」と春先からの変化を挙げた。

 上位3チームを警戒しつつも、糸井氏は阪神の総合力に太鼓判を押し、後半戦の巻き返しは可能だと力説する。「このまま1年間打線が悪いはずがない。これからみんな上がってくる。昨年の日本一覇者という意地もあるでしょう。岡田監督を驚かせてほしいですね」とナインの意地にも期待を寄せる。球宴ブレークを挟み、阪神は26日から本拠地・甲子園に5位・中日を迎え撃つ。