「阪神12-3広島」(21日、甲子園球場) 阪神は13安打12得点という快勝で前半戦最終戦を締めくくり、貯金ターンを決めた。後半戦に向けて勢いの付く勝利となったが、元阪神エースでデイリースポーツ評論家の井川慶氏は「やはり後半戦もポイントは…

 「阪神12-3広島」(21日、甲子園球場)

 阪神は13安打12得点という快勝で前半戦最終戦を締めくくり、貯金ターンを決めた。後半戦に向けて勢いの付く勝利となったが、元阪神エースでデイリースポーツ評論家の井川慶氏は「やはり後半戦もポイントは打線」と話した上で、この試合の中で見えた“きざし”について語った。

 「思うように得点できずに4連敗していたわけですが、そういった中でもこの日の各打者のバッティングを見ると、自分のスタイルを変えることなく信じて臨んでいたように映りましたし、その上でいい結果が出た。これは大事なことですね」

 例えば同点の三回2死一、三塁での佐藤輝は、初球を積極的に打ちにいった結果の、勝ち越しの適時打だった。

 「もし、あれがアウトになっていたら、初球から打ちにいってもったいない、と言われたりもする場面でしたが、積極性を失わなかったことが、結果につながったわけです。やはりスタイルというのは選手それぞれで、初球から振りにいく選手もいれば、追い込まれても平気な選手もいるわけなので」

 これで阪神は4位とは言え、首位・巨人と3・5ゲーム差という状況。「阪神は投手陣が安定している中で、前半戦最後に野手陣が打って勝てたことは大きい。昨年と違い、今年は思うようにいかない流れもある中で、貯金をつくって前半戦を終えることができた。セ・リーグは混戦ですが、この日の大勝をきっかけに、後半戦に入って一気に飛び抜けるチャンスはあると思います」と期待を寄せていた。