(21日、プロ野球 北海道日本ハムファイターズ10―6千葉ロッテマリーンズ) 日本ハムが5連勝で前半戦を締めくくった。新庄剛志監督が率いて3年目で、初めての「勝ち越しターン」だ。かつての甲子園のスター清宮幸太郎が、ついに目を覚ました。 2…

 (21日、プロ野球 北海道日本ハムファイターズ10―6千葉ロッテマリーンズ)

 日本ハムが5連勝で前半戦を締めくくった。新庄剛志監督が率いて3年目で、初めての「勝ち越しターン」だ。かつての甲子園のスター清宮幸太郎が、ついに目を覚ました。

 2点差を追いついた七回2死。浮いたチェンジアップを振り抜いた。高々と舞い上がった打球は、右翼席深くに着弾。決勝の2号ソロに「みんなの気持ちが乗り移った。感触は完璧だった」。

 ベンチの新庄監督も思わず拳を突き上げた。三塁打が出ればサイクルヒットだった九回2死二塁では、益田直也の直球を再び右翼席へ運んだ。

 7年目の今季は苦しんできた。春季キャンプ直前に左足首を捻挫し、大きく出遅れた。不振での2軍落ちもあった。

 ようやく前夜に今季初の3安打を放ち、この日は4安打3打点。「前半戦なかなか力になれなかった。ここから巻き返したい」

 新庄監督が就任した2022年は前半戦を終えて負け越し18。昨年も同15で、いずれも最下位だった。今年は勝ち越し4の3位につける。

 田宮裕涼らが成長し、水谷瞬ら新戦力も機能して、チーム内競争は激しくなった。監督は「(一時は勝ち越し9の時期もあった)前半の勢いからすれば、2桁は勝ち越したかった」と言いつつ、「オールスター休みはいらないくらい」と笑った。それだけの手ごたえがある。

 「爆発はするけど、長続きしない」と評する清宮については、「まだ信じない」。だが、その声は弾んでいた。(清水優志)