(21日、第106回全国高校野球選手権和歌山大会3回戦 耐久10―5県和歌山) シード校の耐久に挑んだ県和歌山の遊撃手、出口貴良斗(きらと)主将(3年)。選抜大会出場の強豪相手に、投手もこなしグラウンドで存在感を見せつけた。 14日の橋本…

 (21日、第106回全国高校野球選手権和歌山大会3回戦 耐久10―5県和歌山)

 シード校の耐久に挑んだ県和歌山の遊撃手、出口貴良斗(きらと)主将(3年)。選抜大会出場の強豪相手に、投手もこなしグラウンドで存在感を見せつけた。

 14日の橋本との2回戦。チームは接戦をものにしたが、自身は無安打だった。

 この試合は何とか得点に絡みたい。チャンスは六回に巡ってきた。

 適時打などで1点反撃し、なおも満塁。ここで耐久は、一度は守備が代わった主戦の冷水孝輔投手(3年)が再登板した。直球に狙いを絞りバットを振ったが、空振り三振に終わった。

 6月に右足首をねんざし、調子を崩していた。ただ、練習もままならない中でも主将として声を出し続けてきた。

 木瀬健士郎監督も「みんなを引っ張り続けている」と一目置く。コールド負けがちらつく中では、マウンドにも立った。

 五回には自身にとって今大会初安打の左越え二塁打を放った。「悔しいけれど、できることは全部出し切れました」。最後まで、チームの中心であり続けた。(寺沢尚晃)