■智弁和歌山前監督 高嶋仁の目 (21日、第106回全国高校野球選手権和歌山大会3回戦 和歌山東7―0田辺工) 変化球をしっかり狙って打った和歌山東がベスト8一番乗りを決めました。一、二回は1点ずつでしたが、コールド勝ちを予感させる攻撃でし…

■智弁和歌山前監督 高嶋仁の目

 (21日、第106回全国高校野球選手権和歌山大会3回戦 和歌山東7―0田辺工)

 変化球をしっかり狙って打った和歌山東がベスト8一番乗りを決めました。一、二回は1点ずつでしたが、コールド勝ちを予感させる攻撃でした。変化球はストレートに比べてボールの勢いは弱く、長打にもなります。

 一方で田辺工は和歌山東の増岡憲信投手(3年)の変化球に空振りする場面が度々みられました。全体的にスイングが弱いためボールの見極めが早く、変化球に対応できていませんでした。安打3本はすべて右打者が右翼側に放ったものでしたが、こういったバッティングができていれば、もう少し安打が出たかもしれません。スイングを強くするには、しっかり振り込み、打ち込みをすることが大切です。

 田辺工の畑野琉樹投手(2年)は1年生のときからみていますが、まだまだ制球が甘く、変化球に頼っていました。コーナーに投げ分ける制球力がついてこそ変化球が生きるので、しっかり練習して制球を磨いてほしいと思います。

 和歌山東は投打とも仕上がっている印象です。「打倒、智弁和歌山」で一体となって充実しているのでしょう。今後の試合も楽しみです。(智弁和歌山・前監督)