(21日、第106回全国高校野球選手権愛知大会4回戦 愛知黎明5―4桜丘) 「点が欲しい。なんとしても転がしたい」。3―3の同点で迎えた八回表1死一、三塁、桜丘・奥田翔星選手(3年)へのサインはスクイズだった。 初球は失敗。だがスクイズの…

 (21日、第106回全国高校野球選手権愛知大会4回戦 愛知黎明5―4桜丘)

 「点が欲しい。なんとしても転がしたい」。3―3の同点で迎えた八回表1死一、三塁、桜丘・奥田翔星選手(3年)へのサインはスクイズだった。

 初球は失敗。だがスクイズのサインは続いた。「ここで決めるしかない」。3球目を一塁方向へ転がし、勝ち越しの1点をもぎ取った。

 この回の裏、愛知黎明に逆転されて敗れはした。だが、3番打者として2安打2打点でチームを支えた。そして、わずか8人の3年生たちで下級生36人を引っ張ってきた。

 「悔しい。3年生が少ないなかで頑張ってくれた1、2年生に期待したい」。後輩に思いを託した。(米田怜央)