「江戸川634杯 モーターボート大賞・G2」(21日、江戸川) 片橋幸貴(36)=滋賀・109期・A1=が、2コースからコンマ05のトップスタートを決めて一気のまくりで快勝。G2の初Vを飾った。通算優勝は7回目。優勝賞金490万円とともに…

 「江戸川634杯 モーターボート大賞・G2」(21日、江戸川)

 片橋幸貴(36)=滋賀・109期・A1=が、2コースからコンマ05のトップスタートを決めて一気のまくりで快勝。G2の初Vを飾った。通算優勝は7回目。優勝賞金490万円とともに、来年3月のSG・クラシック(若松)の出場権を獲得した。人気を背負った1号艇の権藤俊光(大阪)はスタート遅れが響き、3着に敗れた

 片橋にとって、2コースまくりはまさかの展開だった。「さすがにないと思っていたけど、握った時点で権ちゃん(権藤)が遅れたのが分かった。1Mは勢いを殺さず、差されないようにしっかり回るだけだった」。今シリーズを席巻したエンジン2強の対決はあっさりと決着した。

 「江戸川は地元だと思っている」と常に公言してきた片橋。今年2月に続き2回目の優勝だが、荒れ水面でも握って回る攻めのレースにファンも多い。「スタートは自信ないけど江戸川のターンは正直、一番の自信がある」という男の初G2タイトル奪取の舞台が江戸川だったのは本当にふさわしい。

 「G2だからという意気込みとかはなくて、普通の(優勝の)実感しかない」と照れたが、初のSG出場権も手にした。「優勝を狙ってできる選手じゃないので、目の前のレースで1着を取る。それだけです」と豪快なレースとは対照的に、心構えは地に足が付いている。