（21日、第106回全国高校野球選手権岡山大会3回戦 玉野商工1―2倉敷商） 玉野商工のエース・和佐田昂佑（こうすけ）（3年）が春の県大会優勝の倉敷商を相手に被安打6、無四死球で2失点完投した。 玉野市は現在、市立高の定員割れ対策に「全国募…
（21日、第106回全国高校野球選手権岡山大会3回戦 玉野商工1―2倉敷商）
玉野商工のエース・和佐田昂佑（こうすけ）（3年）が春の県大会優勝の倉敷商を相手に被安打6、無四死球で2失点完投した。
玉野市は現在、市立高の定員割れ対策に「全国募集」を導入している。本格的な実施を前に学区外の選手を探していた角田篤敏監督の目にとまった。「ブルペンでのマウンド度胸がよかった」。関西を2度、春の甲子園4強に導いた名将の情熱に触れ、広島県福山市の親元を離れた。
監督が玉野市内の食品会社にかけあって提供してもらった社員寮の空き部屋で、同郷の同期らと共同生活を送った。「自分のことは自分でやる環境で、自立ができた」と話す。
直球を低めに集め、内角を大胆に突いた。1点リードで迎えた四回に内野の失策で同点に追いつかれ、八回2死から二盗を許す。「倉商ベンチに癖を盗まれてました」。直後の1球を三遊間にはじき返され、勝ち越しを許した。思い通りの内角速球だったが、相手も読んで待っていた。
最後は九回2死一塁で空振り三振。「頭が真っ白になった」。バットを地面に突いて、うなだれた。角田監督は「相手が一枚上だった。和佐田に始まり、和佐田で終わった試合。僕は納得しています」と話した。
和佐田は大学で野球を続けるという。「強気でコースを攻め、打ちづらいボールを投げる投手になりたい」（大野宏）
