20日に両国国技館で初の10回戦に臨み、WBA世界バンタム級4位のジョナサン・ロドリゲス(米国)に3回TKO勝ちした那須川天心(帝拳)が一夜明けた21日、都内で記者会見を行った。 1、2戦目は判定勝ち、3戦目は相手が棄権してのTKO勝ちで…

 20日に両国国技館で初の10回戦に臨み、WBA世界バンタム級4位のジョナサン・ロドリゲス(米国)に3回TKO勝ちした那須川天心(帝拳)が一夜明けた21日、都内で記者会見を行った。

 1、2戦目は判定勝ち、3戦目は相手が棄権してのTKO勝ちで、4戦目で実質的に初めてのKO勝ちを決めた天心は「やっぱKOっていいですね。今の時代、長い動画を見る人はいない。KOだといろいろ再生されて、いろんな人から連絡も来るし、人ってこういうところを見るんだなと、人の本質が見られた」と心境を語った。ラッパーの友人は「アンチにパンチ」と韻を踏んだメッセージを送ってきたという。

 世界4位に完勝したことで期待も高まるが、天心は「一歩一歩上がってきたので、着実にというか、自信もしっかり持って、過信しないように一歩一歩上がって行って」と冷静ながらも「今回片りんは見せられた。そろそろやばいんじゃないかというところが見せられたと思う」と手応えも隠さない。

 世界挑戦について「競技者である以上、一番を目指すのは当たり前。今までは言うのもどうなのかなという段階だったが、もうそこにしっかりフォーカスしていく。来年は面白くなるんじゃないですか」と語りつつ、「来年…そこはふかしすぎたかな」と照れ笑いし、「時が来たら」と修正。それでも「他のチャンピオンももう無視できなくなってくると思う。プレーヤーとしてもやばいんじゃないかというところを見せられたと思う。ここから楽しくなってくると思う」と、自身の現状には手応え十分だった。

 今回は半年間、試合間隔が空いたが、次戦については「紅葉が楽しめる季節にお会いできたらと思う」と、秋が深まった時期を希望した。

 まずは地域タイトルに照準を合わせているが、日本王座は同門の増田陸が獲得したばかり。東洋太平洋王者は栗原慶太(一力)で、WBOアジアパシフィック王座は空位だ。天心は「日本人とやるのは盛り上がると思うし、片方だけ目立っても熱は生まれない。両方知ってる選手がやるから生まれる熱があると思う。そろそろそこをやっていきたいと思う。何が来ても大丈夫なように準備はしておこうかなと思います」と、日本人対決を期待していた。