(20日、第106回全国高校野球選手権南北海道大会準決勝 立命館慶祥6―3札幌光星) 一塁側、立命館慶祥高校の応援席では、ひときわ目立つ「KEISHO」の文字が踊った。1年生6人がそれぞれアルファベット1文字のユニホームを着た。前監督の横山…

(20日、第106回全国高校野球選手権南北海道大会準決勝 立命館慶祥6―3札幌光星)

 一塁側、立命館慶祥高校の応援席では、ひときわ目立つ「KEISHO」の文字が踊った。1年生6人がそれぞれアルファベット1文字のユニホームを着た。前監督の横山蔵人氏の頭文字からとり、通称「Y団」と呼ばれ、立命館の応援をリードする存在だ。

 Y団は前任者から指名を受けて、それぞれのアルファベットを引き継ぐ。「H」のユニホームを着る大峠広人さんによれば、春から夏にかけて踊りや応援歌を新たに考案し、これまでの2倍となる約30になった。練習の前後や休み時間などの隙間をぬって、練習を重ねてきたという。なかでも、先頭打者などに使う応援歌は、スクワットの状態をキープし続けるのでトレーニングにもなる。入部時は110㌔も出なかった速球が、いまでは118㌔を記録した。大峠さんは「Y団の練習もあったからかな」と笑顔を見せた。

 1番右翼で出場した横谷塁選手(2年)は、昨夏の「E」担当。Y団を出てから存在の大きさに気づいたという。「踊っているときは気づかなかったが、スタンドにいると目立つ。球場の観客を味方につけてくれる存在」と期待する。

 学園祭と日程が重なり、決勝でも準決勝と同様に全校応援はできない。それでも「O」を着る大西有さんは「人数の差はY団の気持ちで埋めたいです」と、甲子園への道を見据えた。(古畑航希)