「阪神0-1広島」(20日、甲子園球場) 岡田阪神は打線が振るわず、延長十一回の末に2試合連続で0-1の完封負けを喫した。今季2度目の4連敗。1試合を残して前半戦の4位ターンが確定した。自身今季最長の7試合連続安打をマークした5番・大山悠…

 「阪神0-1広島」(20日、甲子園球場)

 岡田阪神は打線が振るわず、延長十一回の末に2試合連続で0-1の完封負けを喫した。今季2度目の4連敗。1試合を残して前半戦の4位ターンが確定した。自身今季最長の7試合連続安打をマークした5番・大山悠輔内野手(29)を中心に広島投手陣に立ち向かったが、ホームが遠かった。デイリースポーツ評論家の狩野恵輔氏は「本塁打の気配を感じた」と大山の打撃に注目した。

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 大山に『兆し』は見られる。チームは2戦連続完封負け。本塁打は13試合連続で出ていない状況ではあるが、この日の大山の打席内容から本塁打の気配を感じた。

 具体的には五回1死の打席。低めに落ちるフォークを泳ぎ気味に拾うような形で左前へ運んだ。拾うように打つということは、ポイントを前にして打てているということだ。

 ホームランバッターの視点から見れば、詰まった形で逆方向へ安打を打つより、泳いだとしてもポイントを前にしてさばいた方が良い形だといえる。七回の遊直も『ド会心』と言っていい打球だった。

 一方、森下は打ちたいという焦りがあるのかもしれない。ファームから1軍へ昇格したばかり。打席からの様子は結果を欲しいという気持ちが強すぎるようにも映る。

 思い出してほしいのは森下らしさ。いま一度、彼らしい積極的な気持ちで打席に臨んだ方が、いい結果につながる。一本出れば安打も続いていくだろう。

 球宴前最後のカードで連敗となり、チームはこの日で勝率5割となった。延長十一回の守備の乱れは、前日19日の広島戦に続くバント処理のミス。それでも大事なのは反省を後半戦の勝負どころへ生かしていくことだろう。まだ首位・広島と3・5ゲーム差。悲観する必要は無い。