飲酒、喫煙の発覚により体操女子の日本代表主将・宮田笙子(19)=順天堂大=がパリ五輪出場を辞退した問題で、体操日本代表チームリーダーの水鳥寿思(ひさし)・男子監督が20日、報道陣の取材に応じた。水鳥監督は「五輪の価値は僕自身もわかってい…

 飲酒、喫煙の発覚により体操女子の日本代表主将・宮田笙子(19)=順天堂大=がパリ五輪出場を辞退した問題で、体操日本代表チームリーダーの水鳥寿思(ひさし)・男子監督が20日、報道陣の取材に応じた。水鳥監督は「五輪の価値は僕自身もわかっている」としたうえで、「相当厳しい判断。だからといって許されることではない」と複雑な表情を浮かべた。

 日本体操協会は代表選手に対し、20歳以上であっても代表活動中の飲酒を禁じ、喫煙も原則的に禁止とする行動規範を策定している。規範については代表合宿などで選手に説明してきたという。

 現在、日本選手団に同行しているメンタルケアの専門家と連絡を取り合っているとし、「宮田だけではなく、他の選手や(女子監督の田中)光さん自身、悩みがあれば相談できるということは伝えた。JOC(日本オリンピック委員会)と一緒にフォローしていきたい」と話した。

 宮田が「プレッシャーがあった」と話していることについては、「周囲やサポートをする立場の人にできることがあったかもしれない。協会として何ができたのか、考えていくことが大切」とした。

 男子代表には現状では大きな影響はないとしつつも、「男子にも注意の目が向けられる。気を引き締めよう」と呼びかけたという。

 女子代表はこの日、パリ郊外で調整を行った。(パリ=塩谷耕吾)