(20日、第106回全国高校野球選手権福岡大会準々決勝 飯塚2―10福岡大大濠) 飯塚の4番、松永翼選手(3年)は1年の冬、野球部をやめようとした。肩の脱臼で満足に練習ができず、気持ちが切れかけた。 コーチの言葉に救われた。退部したいと伝…

 (20日、第106回全国高校野球選手権福岡大会準々決勝 飯塚2―10福岡大大濠)

 飯塚の4番、松永翼選手(3年)は1年の冬、野球部をやめようとした。肩の脱臼で満足に練習ができず、気持ちが切れかけた。

 コーチの言葉に救われた。退部したいと伝えると、「お前はチームに必要だ」。もう一度頑張ろう。ケガが治ると、バットを振り込んだ。

 全体練習の前にティー打撃を数百球、後にはマシン打撃などに1~2時間。重ねた努力を自信につなげ、迎えた今大会。5回戦までに1本塁打を含む7安打。この日も適時打を放った。

 相手の猛攻で試合には敗れ、悔しさで涙がにじんだが、はっきりと言った。「野球をやめなくてよかった。本当に、そう思います」。大学で野球を続けるつもりだ。(石垣明真)