(20日、第106回全国高校野球選手権富山大会3回戦 富山国際大付3―5富山北部) 八回裏、富山国際大付の背番号1、寺本健信投手(3年)がマウンドにあがり、無失点に抑えた。2点を追う味方の反撃をベンチで祈ったがゲームセット。小走りにあいさ…

 (20日、第106回全国高校野球選手権富山大会3回戦 富山国際大付3―5富山北部)

 八回裏、富山国際大付の背番号1、寺本健信投手(3年)がマウンドにあがり、無失点に抑えた。2点を追う味方の反撃をベンチで祈ったがゲームセット。小走りにあいさつに向かった。

 富山国際大付は、4人の3年生がチームをまとめている。うち寺本選手と瀬端咲(しょう)主将(3年)は茨城県の中学出身。学校は違うが、同じ硬式野球チームに所属していた。

 チームの指導者と、富山国際大付の島実沙樹監督が同じ筑波大出身だったことが縁で、2人は富山に来た。監督との面識はなかったが、寺本選手は「親元を離れて、いろんな経験を積みたいと思って富山を選びました」。

 初戦の南砺福野戦では4打数3安打、この日も4打席で四球も含め3度出塁。監督の期待に応える活躍だった。

 今は監督の自宅で3人、寝食をともにしている。食事などは、監督の知人がつくってくれているという。寺本選手は「楽しい」と話す。富山に来た当初は方言が分からず、戸惑った。「今は分かります。整理整頓ができるようになったし、成長できたと思う。試合には負けたけど、富山に来たことを後悔していません」。卒業まで、しっかりとした生活を送りたいと笑顔で話した。(前多健吾)