「高校野球群馬大会・3回戦、健大高崎6-5桐生第一」(20日、上毛新聞敷島球場) 今春センバツ王者の健大高崎が延長11回タイブレークの末にサヨナラで桐生第一を下し8強入りを決めた。 試合後の取材で、2番手で登板した右のエース・石垣元気投手…

 「高校野球群馬大会・3回戦、健大高崎6-5桐生第一」(20日、上毛新聞敷島球場)

 今春センバツ王者の健大高崎が延長11回タイブレークの末にサヨナラで桐生第一を下し8強入りを決めた。

 試合後の取材で、2番手で登板した右のエース・石垣元気投手(2年)が自己最速154キロをマークしていたことを明かした。約1週間前に行われた紅白戦で更新したといい、「体もバランス良くて、調子は悪くない」と状態は良好だ。

 ただ、数字だけで満足はしていない。この日は2点リードを許した七回1死二塁のピンチで登板すると、スライダーのサインに首を振るなど、最速153キロを計測した直球だけで見事な火消し。だが、1点リードの九回2死では連続四球を与えて一時逆転の適時二塁打を献上した。「九回2アウトまでは良かったんですけど…三振で決めようと欲が出てしまいました」と反省しきり。「次は流れを持ってこられるピッチングがしたい」と力を込めた。

 「最終的には160キロを投げたい」という右腕は、中学3年から元阪神・藤川球児氏の動画を見て、人さし指と中指をくっつけた握りで直球を投じるのが特徴だ。この試合を視察した阪神・吉野スカウトは「良い真っすぐを投げていた。天性のものもあると思う。来年楽しみ」と評価した。

 「夏の甲子園で155キロを出したい」と意気込む右腕。目標達成へ、まずはチームを2015年以来となる夏の聖地へと導く。