20日に東京・両国国技館で行われる予定だった初防衛戦が挑戦者の計量失敗で中止になったプロボクシング世界4階級制覇王者、WBO世界スーパーフライ級王者の田中恒成(29=畑中)が20日、試合会場の両国国技館のリングに自ら上がり、観客に中止になっ…

20日に東京・両国国技館で行われる予定だった初防衛戦が挑戦者の計量失敗で中止になったプロボクシング世界4階級制覇王者、WBO世界スーパーフライ級王者の田中恒成(29=畑中)が20日、試合会場の両国国技館のリングに自ら上がり、観客に中止になった経緯を説明した。

田中がリングに登場すると会場は大きな激励の拍手に包まれた。「ごめんなさいと謝るつもりだったけど、温かい拍手で迎えてくれて本当にありがとうございました。そして本当にすいませんでした」と、田中はまずはリングで観客に頭を下げた。

その後、19日の前日計量で挑戦者の同級12位ジョナタン・ロドリゲス(28=メキシコ)が、55・0キロとリミットを約2・9キロオーバーし、その後もけいれんを起こすなどして試合ができる状態ではなかったことなどの経緯を自らの口から説明。さらに畑中会長が約3キロオーバーの相手とは試合はできない、体重超過でも試合を強行すれば日本がなめられると、中止を決断したことを明らかにした。

また20日朝に田中自らロドリゲスと面会したことを明かし「4階級制覇王者と日本で試合をして世界王者になることが夢だった。その舞台にも立つことができず、田中選手、期待してくれていたファンや関係者に本当に申し訳ない。とても恥ずべきことをした」というロドリゲスのメッセージを観客に伝えた。

今後については他団体の2人の世界王者との統一戦を「必ず実現させる」と宣言。その上で「それまで防衛戦を勝ち続けます」と声を張り上げた。【首藤正徳】