三重県鈴鹿市を拠点とするサッカー・JFLのアトレチコ鈴鹿クラブが7月から新体制となった。1日に朴康造(パクカンジョ)監督(44)が就任し、ポルトガルでプレーしていたFW三浦知良(57)が横浜FCからの期限付き移籍で約1年半ぶりにチームへ復…

 三重県鈴鹿市を拠点とするサッカー・JFLのアトレチコ鈴鹿クラブが7月から新体制となった。1日に朴康造(パクカンジョ)監督(44)が就任し、ポルトガルでプレーしていたFW三浦知良(57)が横浜FCからの期限付き移籍で約1年半ぶりにチームへ復帰した。

 元韓国代表の朴監督は、2022年から女子サッカーWEリーグのINAC神戸で監督を務めたが、男子のトップチームで指揮を執るのは今回が初めてだ。

 現役時代は、京都サンガやヴィッセル神戸で三浦とチームメートだった。鈴鹿では後輩ながら監督と選手という関係になるが、「リスペクトするカズさんと一緒にできるのはすごくうれしい」と朴監督。「自分と向き合って、自分に厳しくされている姿勢を目の当たりにした。その姿勢は必ず伝わると思うし、若手の選手たちに見習ってほしい」と、三浦がチームにもたらす効果を期待する。

 昨季までの鈴鹿ポイントゲッターズから改称して臨む今季、チームは開幕2連勝でスタートしたものの、その後は上位争いに食い込めずにいる。三浦は「自分が入ったことで勝つ意識、みんなで戦う意識を高められたらいい。しっかり準備して、みんなで成長していけたら」と話す。

 朴監督がめざすスタイルはシンプルだ。「堅守をしながら速く攻めたい。ただ、今いる選手のいい要素も生かし、うまくやっていきたい」

 今月14日、ホームでのヴェルスパ大分戦が三浦の復帰初戦となった。背番号11のユニホームを身に着けて後半から途中出場し、自身が持つJFLの最年長出場記録を更新。しかし、0―1で敗れて復帰戦を飾れなかった。

 チームは7月に2試合して1敗1分けと勝利が無く、今季16試合を終えて現在は16チーム中11位に位置する。

 チームへの合流初日となった今月2日、津市での練習に臨んだ三浦は、数多くのファンに囲まれた。「次のゴール、次の勝利をめざして全力を尽くしていきたい。勝利をいち早くみんなに届けたい」

シーズンは全30試合で、折り返して後半戦に入った。大ベテランが発展途上のチームに刺激を与え、巻き返しを図る。(辻健治)