第106回全国高校野球選手権青森大会の準決勝が20日、弘前市のはるか夢球場である。第1試合は、春の東北大会で準優勝した弘前学院聖愛と、ノーシードから勝ち上がった東奥義塾が対戦。第2試合は、3年連続の決勝進出をめざす八戸工大一と、春の選抜ベ…

 第106回全国高校野球選手権青森大会の準決勝が20日、弘前市のはるか夢球場である。第1試合は、春の東北大会で準優勝した弘前学院聖愛と、ノーシードから勝ち上がった東奥義塾が対戦。第2試合は、3年連続の決勝進出をめざす八戸工大一と、春の選抜ベスト8の青森山田が対決する。(渡部耕平)

■弘前学園聖愛―東奥義塾のみどころ

 弘前学院聖愛は3試合で13盗塁を決め、機動力を発揮する。そのうち6盗塁は貴田光将(こうすけ)主将が成功させた。貴田主将は打率も6割9分2厘と高く、4割超の玉熊完多選手らと打線を引っ張る。

 投手陣は失点1のみ。芹川丈治投手は低めの制球がさえ、11回と3分の2を投げて無失点と安定。二塁手の田崎光太郎選手の堅守も光り、守備は失策1にとどまる。

 東奥義塾は4試合で12犠打飛と、堅実な攻めを展開する。打率6割で7打点の本多茂仁(しげひと)選手を筆頭に、5割8分8厘の佐藤惺南(せな)選手、6打点の鎌田隼輔(しゅんすけ)選手ら手ごわい打者がそろう。

 本多選手は投手も務め、13回と3分の1を投げて防御率2.03と、投打で活躍。エースの成田玲央(れお)投手は球威を生かし、13回と3分の1を投げて無失点と、盤石だ。

■八戸工大一―青森山田のみどころ

 八戸工大一は3試合で23犠打飛と、相手をかき回す戦法が得意だ。打線は、打率6割で4打点を挙げ、二塁打3本、本塁打も1本打っている田口壱大(いちた)選手と、打率3割7分5厘で5打点の坂上隼大(はやと)選手が頼りになる。

 エースで左腕の金渕光希投手は、伸びのある直球が武器。17回と3分の1を投げて、防御率1・04と強力だ。杉村駿太投手は緩急を有効に使う。

 青森山田はエースと4番がチームの軸になる。球威で勝負する関浩一郎投手は、9回を投げて防御率0・00と、信頼が厚い。投手陣は桜田朔(さく)投手ら5人と豊富。3試合で失点1と、すきがない。

 4番の原田純希(あつき)選手は、打率6割で6打点。準々決勝では2打席連続で2点本塁打を放った。打率5割8分3厘の佐藤洸史郎選手をはじめ、打線に切れ目がない。