「大相撲名古屋場所・6日目」(19日、ドルフィンズアリーナ) 横綱照ノ富士が平幕翔猿を押し出し、初日から6連勝とした。1敗だった平幕5人全員が敗れたため、早くも後続に2差をつけた。6日目での2差単独トップは、1998年春場所の若乃花(3代…

 「大相撲名古屋場所・6日目」(19日、ドルフィンズアリーナ)

 横綱照ノ富士が平幕翔猿を押し出し、初日から6連勝とした。1敗だった平幕5人全員が敗れたため、早くも後続に2差をつけた。6日目での2差単独トップは、1998年春場所の若乃花(3代目)以来26年ぶり。10度目の優勝へ、独走態勢を築き始めた。大関陣は琴桜が豪ノ山を、豊昇龍が宇良を退けて2敗をキープ。かど番の貴景勝は若元春に送り出され、4敗目を喫した。

 因縁の敵を寄せ付けなかった。照ノ富士は翔猿を中に入れさせず圧力をかけて出ると、右差しで体を起こして最後は左で強烈なひと押し。貫禄たっぷりに見下ろした。

 昨年名古屋場所の対戦では、金星を配給して翌日から休場。今年の初場所では勝ったものの張り手が目に入り、花道の机をたたいて激高していた。そんな相手に完勝。「落ち着いてとれている」とうなずいた。

 全勝を守り、早くも後続とは2差。「まだ全然半分もいってない。そんなこと気にするのは早い」と素っ気なかったが、6日目で2差をつけた26年前の若乃花は、そのまま14勝1敗で優勝を飾っている。

 3場所連続休場明けで優勝した初場所は、尻上がりに調子を上げた照ノ富士。今場所は2場所連続休場明けで序盤から盤石の強さ。10度目の賜杯へ、死角は見当たらない。