「中日1-0巨人」(19日、バンテリンドーム) 試合後の巨人・阿部監督は潔く完敗を認めた。「そうだな…脱帽です」。中日の先発・高橋宏の前に、散発4安打で12三振を喫した。戸郷とのエース対決に屈し、11日ぶりに首位陥落。今季15度目の完封負…

 「中日1-0巨人」(19日、バンテリンドーム)

 試合後の巨人・阿部監督は潔く完敗を認めた。「そうだな…脱帽です」。中日の先発・高橋宏の前に、散発4安打で12三振を喫した。戸郷とのエース対決に屈し、11日ぶりに首位陥落。今季15度目の完封負けは両リーグワーストで、球団としてワーストタイの屈辱となった。

 「あそこしかなかったなって感じです。ワンチャンスあるか、ないかくらいの出来だったと思うし、戸郷も悪いなりに粘っていたんですけどね」

 悔しそうに振り返ったのは、1点を追う四回の攻撃だ。先頭の吉川が左前打で出塁後、暴投が絡んで無死二塁を作った。だが、ここでへルナンデス、岡本和と主軸が連続三振に倒れ、最後は大城卓が二ゴロと唯一の好機で1本が出なかった。七回は同じく3人が連続三振。勝負どころでギアが上がる投球だった。

 痛恨の1敗だが好材料もある。二回、坂本が二塁手のグラブをはじく内野安打で出塁。再調整前の6月16日・日本ハム戦以来、33日ぶりのHランプに「継続して打てるように頑張ります」と前を向く。指揮官も「うれしいと思うし、今後につなげてもらいたい」と願った1本。チーム浮沈のカギを握る男が復調の予感だ。