「ボクシング・東洋太平洋ライト級タイトルマッチ」(19日、後楽園ホール) 4位の宇津木秀(30)=ワタナベ=が王者の鈴木雅弘(29)=角海老宝石=に5回2分54秒、TKO勝ちして新王者となった。鈴木は1月に獲得した王座の初防衛に失敗した。…

 「ボクシング・東洋太平洋ライト級タイトルマッチ」(19日、後楽園ホール)

 4位の宇津木秀(30)=ワタナベ=が王者の鈴木雅弘(29)=角海老宝石=に5回2分54秒、TKO勝ちして新王者となった。鈴木は1月に獲得した王座の初防衛に失敗した。

 高校時代は1勝1敗で、大学では宇津木、プロ入り後も2022年2月8日の日本ライト級王座決定戦では宇津木が9回TKO勝ち。5度目のライバル対決は「ただチャンピオンに挑むという気持ち」で臨んだ宇津木に軍配が上がった。

 「鈴木選手が最初から来ると感じていた」という宇津木は激しい打ち合いに乗ったが、小林尚睦トレーナーに「激怒された」後は「自分のボクシング」に軌道修正。左ジャブから的確なパンチを集めてペースを握り、4ラウンド終了時の途中採点はジャッジが3者とも39-37で宇津木を支持した。

 5ラウンド、効かせたと見て取った宇津木は、「ロープの方にフラフラッと行った」鈴木をコンパクトかつスピーディーなパンチでメッタ打ち。鈴木は手が出なくなり、レフェリーが試合をストップした。

 宇津木は「僕が東洋を取って再スタート。三代(大訓)選手も、保田(克也)選手もいる。統一したいと思っている」と、三代の日本王座、保田のWPOアジアパシフィック王座との統一を宣言。この日は元同門でもある三代が最前列で観戦しており、「いるなと思いました。もうライバルだし、敵です。アイツと高い位置でやりたい思いがあるので負けられない試合だったし、ここから再スタート。負けないですよ」と、不敵な笑みを浮かべつつ、ライバル心を燃やしていた。