(18日、第106回全国高校野球選手権宮城大会準々決勝、仙台東1―5仙台商) 「とにかくチームのために」 5点ビハインドで迎えた八回無死一、二塁。仙台東の斉藤一心(いっさ)主将(3年)の打球はピッチャー正面の併殺打コース。しかし意地のヘッ…

 (18日、第106回全国高校野球選手権宮城大会準々決勝、仙台東1―5仙台商)

 「とにかくチームのために」

 5点ビハインドで迎えた八回無死一、二塁。仙台東の斉藤一心(いっさ)主将(3年)の打球はピッチャー正面の併殺打コース。しかし意地のヘッドスライディングで免れた。続く荒川一慶選手(3年)が適時打を放ち、この回1点を返した。

 「主将は常に選手の中心にいるべき存在」という芳賀崇監督の教えのもと、冬場、練習に身が入らない選手がいたら、積極的に声をかけコミュニケーションをとった。

 仙台東は昨秋、今春ともに地区予選敗退と結果を残せず、夏に全てぶつける気持ちで臨んだ。

 今大会、遊撃手として自信のある守備にミスが出てしまうこともあったが、仲間に支えられ、ノーシードからベスト8まで勝ち上がった。「自分のミスが多くても、勝てたのは仲間のおかげ。試合ごとに信頼関係が高まった」と話した。

 帽子のつばには「夢」と大きく書いた。「県ベスト8以上」というチームの夢はかなえたが「もう1勝、2勝したかったです」と悔しさをにじませた。(岸めぐみ)