(18日、第106回全国高校野球選手権愛媛大会1回戦 伊予農1-4松山聖陵) 昨年まで2年連続初戦敗退の伊予農が、昨年ベスト4の松山聖陵を苦しめた。 二回、エースで4番、山根陽輝主将(3年)の三塁打を起点に1点差と迫り、そのまま終盤まで食い…

(18日、第106回全国高校野球選手権愛媛大会1回戦 伊予農1-4松山聖陵)

 昨年まで2年連続初戦敗退の伊予農が、昨年ベスト4の松山聖陵を苦しめた。

 二回、エースで4番、山根陽輝主将(3年)の三塁打を起点に1点差と迫り、そのまま終盤まで食い下がった。山根主将は投げても、左足を高く上げるフォームで力投し、二~七回は相手打線を2安打に抑えた。

 守備も光った。二回は、サード松本知樹選手(2年)が、抜けそうな打球を横っ跳びで好捕。四回は先頭打者にヒットを許したが、ショート徳永斗輝(とうき)選手(2年)の堅守で併殺にした。

 山場は1点差の八回表。2死一塁で山根主将に打順が回った。マウンドにはこの回から松山聖陵のエースが上がっていた。山根主将が振り抜いた打球は、鋭く低い弾道で二遊間に飛んだ。しかし、ショートの好守に阻まれた。

 チーム全体で相手の6本を上回る7安打を放ったが、2点目を奪えなかった。

 試合前、選手たちは強豪相手でも、「コールド負けは回避しよう」ではなく、「全員で絶対に勝ちにいく」と話していた。この日、2安打を放ったライト武田亮介選手(3年)は「(入部して)2年半、しんどかったけど、最後にこんな良い試合ができて気持ちいいです」。(中川壮)