「巨人4-3阪神」(17日、東京ドーム) 阪神に痛いアクシデントが発生した。小幡竜平内野手(23)が17日の巨人⑮戦(東京ド)で左太もも裏を痛め、途中交代した。試合後、岡田彰布監督(66)は「肉離れや」と説明し、死球による左肩甲骨の骨折で…

 「巨人4-3阪神」(17日、東京ドーム)

 阪神に痛いアクシデントが発生した。小幡竜平内野手(23)が17日の巨人⑮戦(東京ド)で左太もも裏を痛め、途中交代した。試合後、岡田彰布監督(66)は「肉離れや」と説明し、死球による左肩甲骨の骨折で戦列を離れていた木浪聖也内野手(30)を1軍昇格させることを明言した。チームは連敗を喫し、2カード連続の負け越し。首位・巨人と2・5ゲーム差に開いた。

 九回の攻撃が始まったばかりだった。ベンチ裏の通路に小幡が現れ、重たい足取りで帰路へ。その数分後にチームは連敗を喫した。試合後に岡田監督は小幡の症状について「肉離れや」と説明。6月中旬から「8番・遊撃」で出場し続けてきたが、左太もも裏の負傷で無念の離脱が決まった。

 アクシデントが発生したのは、同点の五回1死一、二塁だった。代打・近本の右前打で二走の小幡は本塁突入。ただ、途中でスピードが少し緩まり、本塁でタッチアウトとなった。岡田監督のリクエスト要求も判定は覆らず。その後、トレーナーに付き添われてベンチ裏へと下がった。

 「あれ普通に走っとったらセーフやろ」と指揮官。三塁を回った時に痛めたとみられる。五回の守備から交代し、ベンチに戻ってくることはなかった。「打つの上がってきたのになあ」。二回2死二塁では適時打を放つなど、7月は打率・372と絶好調だっただけに故障は悔やまれる。

 それでも落ち込んでばかりではいけない。「木浪もう上げる予定やん。今日も3打席立ってるやん」。岡田監督は19日の広島戦(甲子園)から木浪の昇格を明言した。6月15日のソフトバンク戦で死球を受け、左肩甲骨を骨折。約1カ月は戦列から離れたが、7月16日にウエスタン・オリックス戦で復帰していた。

 この日は同戦の六回1死に復帰後初安打。木浪は「やっぱり結果が大事。きょう一本出たのは良かった」とホッとした様子だった。18日はフル出場の予定。「自分のやるべきことをちゃんとやるだけ」と順調にステップを踏んで、救世主となって戻ってくる。

 木浪にとっては自身の離脱を後輩がカバーしてくれていた。次は逆の立場。今季は60試合に出場し、打率・209、1本塁打、13打点。打撃に苦しむ時期こそあったが、経験値と人柄はチームに欠かせない。

 チームは伝統の一戦で連敗し、首位の巨人とは2・5ゲーム差に広がった。19日からは球宴前の最後の3連戦。現在、貯金2で最大5まで増やせるが、借金生活に陥る可能性もある。ここが踏ん張りどころ。チームの危機を一丸で乗り越え、気持ち良く前半戦を終えたい。