(17日、第106回全国高校野球選手権徳島大会1回戦 城北3―5徳島北) 城北の米沢大夢(ひろむ)主将(3年)が三回途中から救援し、5奪三振1失点と力投した。6年前の徳島大会の始球式で投げた小学生が、堂々とした高校球児になってチームを引っ張…

(17日、第106回全国高校野球選手権徳島大会1回戦 城北3―5徳島北)

 城北の米沢大夢(ひろむ)主将(3年)が三回途中から救援し、5奪三振1失点と力投した。6年前の徳島大会の始球式で投げた小学生が、堂々とした高校球児になってチームを引っ張った。

 徳島北との初戦。捕手として先発出場したが、三回裏1死満塁のピンチに、2番手としてマウンドに上がった。

 この回、1人目の打者に内野安打を打たれたが、コースを丁寧につく投球で、四~七回は無失点に抑えた。

 四回には、チーム初得点につながる二塁打も放った。

 米沢主将は小学6年だった2018年7月、鳴門市のオロナミンC球場であった第100回全国高校野球選手権記念徳島大会の始球式に登場。右打者の外角へ投げ込み、球場を沸かせた。

 あの日から一回りも二回りも大きくなった主将がこの日、劣勢のチームをもり立てた。試合は惜敗したが、鎌田智仁監督は「難しい局面に、持ち前の気持ちの強さを発揮してくれた。最高のキャプテンです」。

 試合後、米沢主将は涙をこらえ、「城北らしい野球で来年こそは1回戦を勝ち上がってほしい」と後輩たちに夢を託した。(吉田博行)