(17日、全国高校野球選手権宮崎大会3回戦 日南1―2延岡学園) 「点を取られたら終わる。何が何でも捕ってやる」 同点で迎えた八回裏2死一、二塁。フラフラッと上がった前方への打球に、日南の中堅手永山悠次朗選手(3年)は猛然とダッシュした。滑…

(17日、全国高校野球選手権宮崎大会3回戦 日南1―2延岡学園)

 「点を取られたら終わる。何が何でも捕ってやる」

 同点で迎えた八回裏2死一、二塁。フラフラッと上がった前方への打球に、日南の中堅手永山悠次朗選手(3年)は猛然とダッシュした。滑り込んでグラブに収めると一回転し、起き上がって喜びを爆発させた。

 第1シード延岡学園との一戦。日高康監督は、吉田玲凰投手(3年)と延岡学園の2枚看板との投手戦を予想していた。鍵は少ない好機をいかに点に結びつけるか。先頭打者に「夏に強い」永山選手を起用した。

 1年の時から夏の大会に出場した選手だ。昨夏は3試合で11打数6安打。今夏も初戦で2安打3盗塁と気を吐いた。

 この日は初回に出塁。八回表は2死から安打で出塁すると、二盗、三盗を連続で決めた。「自分が走ってこそチームを盛り上げることができる」

 1―1の緊迫した展開のまま延長タイブレークに入り、相手打線の1本に敗れた。「個性が強いメンバーを主将としてまとめるのは大変だったけど、このメンバーだったからいいゲームができた」と振り返りつつ、「主将として、勝たせる雰囲気に持っていけなかったのは力不足」。悔しさもにじませた。(中島健)