(17日、第106回全国高校野球選手権大阪大会2回戦 住吉0―7鳳=七回コールド) 住吉は昨秋の新チーム結成時、部員は7人。校内のバドミントン部やダンス部の生徒に助っ人を頼んだ。 「みんなをまとめるのが難しかった。キャプテンは自分じゃない…

 (17日、第106回全国高校野球選手権大阪大会2回戦 住吉0―7鳳=七回コールド)

 住吉は昨秋の新チーム結成時、部員は7人。校内のバドミントン部やダンス部の生徒に助っ人を頼んだ。

 「みんなをまとめるのが難しかった。キャプテンは自分じゃない方がうまくいくんじゃないか」。村田一颯主将(3年)はそう悩んだ時期もあった。

 チームのミーティングで「周りの人への感謝」を口にするようになった。助っ人選手ばかりではない。それぞれの部員を支えてくれる保護者、監督、コーチ。野球ができるありがたみをかみしめた。

 今春、1年生3人が入部。このうち2人には野球の魅力を説いて勧誘したのだ。それまでの2年間で自身が味わった、思い通りのプレーができた時の喜びを熱心に語った。

 少人数だからこそ、主将の自分はどのポジションもこなさなければならない。本来は内野手だが、なり手がいない捕手に。今大会初戦の鳳戦は立ち上がりの良さを買われ、先発投手に起用された。

 だが、制球の乱れなどを突かれ、序盤に5失点。「ふがいない投球だった。あとは頼む」と、四回からはマウンドをエースの竹中秀男投手(同)に託した。

 四回表、左中間に放った二塁打がこの試合の一番の思い出となった。そんな野球の喜びを今秋の新チームにも伝え続けてほしいと願っている。(辻岡大助)