(17日、第106回全国高校野球選手権大阪大会3回戦 今宮工科2―4精華) シード校の精華から一回に2点を先制した。「あれで緊張がほぐれた」。マウンドに立った今宮工科の比嘉仁哉投手(2年)は、立ち上がりから得意のシュートと直球で、相手の内…

 (17日、第106回全国高校野球選手権大阪大会3回戦 今宮工科2―4精華)

 シード校の精華から一回に2点を先制した。「あれで緊張がほぐれた」。マウンドに立った今宮工科の比嘉仁哉投手(2年)は、立ち上がりから得意のシュートと直球で、相手の内角を攻める強気の投球を見せた。

 だが四回。安打と四球で出塁を許し1死二、三塁に。次の打者を2ストライクまで追い込んだが、逆転の適時打を許した。「死球をこわがって、三振を狙った直球が甘く入ってしまった」

 それでも、大崩れしなかったのは一塁の守備に入った大山現太主将(3年)がいたから。正捕手だった大山主将は、大会1カ月前に右手の中指を骨折。この日はテーピングを巻いて出場した。

 「大山さんがいると心強い。『自分のピッチングでいい』と言われ、強気に戻れた」と比嘉投手。その後は粘り強い投球を見せ、味方の反撃を待ったが及ばなかった。

 出場した3年生は大山主将のみで、1、2年生主体のチームでのぞんだ今宮工科。比嘉投手は「インコースの制球力をもっと磨いて、来年こそは私学の壁を破りたい」と決意を語った。(丹治翔)