(16日、高校野球秋田大会準々決勝、本荘0―2金足農) 本荘の先発、三浦吉平選手(3年)は背番号5で本来は内野手。主将も務め、3役をこなしてきた。「黙々とやってきました。大忙しというわけでもなかったです」 金足農には昨秋、準々決勝で延長十回…

(16日、高校野球秋田大会準々決勝、本荘0―2金足農)

 本荘の先発、三浦吉平選手(3年)は背番号5で本来は内野手。主将も務め、3役をこなしてきた。「黙々とやってきました。大忙しというわけでもなかったです」

 金足農には昨秋、準々決勝で延長十回の末にサヨナラ負けしていた。冷静に低めを意識してマウンドに上がった。

 四回までは得点圏に走者を置いても抑えた。だが、五回、自らのミスもあってピンチを広げ、適時打を許す。直後に降板。三塁手に替わった。

 打線も「球の伸び、きれが普通の高校生とは違った」という金足農の吉田大輝投手(2年)を崩せなかった。

 「チームがまとまらない時期もありました」と振り返る。冬を越え、全員が同じ方を向いていない気がした。春の大会を前に3年生で話し合った。ざっと2時間。「甲子園に出るだけでなく、勝って校歌を歌う。こう目標を定めてからです。チームがよくなったのは」

 昨秋に続いて今春も8強入りし、シード校として臨んだ夏。本荘の野球はできたと思う。喫した適時打も、カットボールを外角低めに制球できていた。なので悔いはない。「引きずっても何もならないから」と、さっぱりと言い切った。(隈部康弘)