(16日、第106回全国高校野球選手権神奈川大会4回戦 武相7―0松陽) 県立高の松陽は、春の県大会王者で私学の武相と対戦した。「ドクターK(奪三振王)」のように、三振を奪ってきた投手、柏木徹平(3年)が力投を見せた。 柏木は1回戦で19奪…

(16日、第106回全国高校野球選手権神奈川大会4回戦 武相7―0松陽)

 県立高の松陽は、春の県大会王者で私学の武相と対戦した。「ドクターK(奪三振王)」のように、三振を奪ってきた投手、柏木徹平(3年)が力投を見せた。

 柏木は1回戦で19奪三振。3回戦で14奪三振。救援に入った2回戦を含め、3回戦までの3試合で計37奪三振を数えた。

 この日、一回に2連続四球などで2失点。武相は「力のあるチームで雰囲気に圧倒された」といい、「どんな球でも打ってやるぞ、という気持ちが伝わる」とも感じたという。「こっちも負けられない。強くあたりにいく」と、内角の直球や、低めのスライダー、カーブを織り交ぜ、武相打線に挑んだ。「直球を中心に打ってきた。最初は制球が乱れていて、ツーストライクに追い込むまで、なかなか振ってくれなかった」。

 八回、「相手が強い打球で打ち返してきた。最後、完璧に見切られた」と5点を追加されて力尽き、コールド負けした。

 昨夏は登板の機会がなかった。夏に向けて手首のひねりや握力を鍛え、変化球の切れを磨いた。試合後、「力の差はあった。最後まで投げられ、成長できた。勝って泣いて、笑顔で負けたかった」。これからは受験勉強に取り組む。再びユニホームの袖を通すかは「うーん、考え中です」と話した。(佐藤英法)