「伝統の一戦~レジェンズOB対決~ 巨人3-2阪神」(15日、東京ドーム) 阪神の正捕手として活躍し、「ホームランアーティスト」の異名をとった田淵幸一氏(77)が五回1死から代打で登場。見事な中前打を放ってスタンドを沸かせた。 巨人のスト…

 「伝統の一戦~レジェンズOB対決~ 巨人3-2阪神」(15日、東京ドーム)

 阪神の正捕手として活躍し、「ホームランアーティスト」の異名をとった田淵幸一氏(77)が五回1死から代打で登場。見事な中前打を放ってスタンドを沸かせた。

 巨人のストッパーだった鹿取義隆氏との対戦。初球からフルスイングを見せると東京ドームはどよめきに包まれた。そして2球目、外角のボールにバットを合わせると打球は二遊間を破っていった。

 満足に走ることはできなかったが、懸命に一塁へ。外野手の返球を手で制して笑みを浮かべるシーンもあった。「あんなに走ったのも何十年ぶりだよ」と苦笑いを浮かべ、「ボールが三つに見えましたよ」と明かして報道陣の笑いを誘った。

 田淵氏も77歳を迎えており、現役時代のたくましい姿は消えたが、アーチを量産したスイングの形は健在。打席でのしぐさなどもほうふつとさせるものがあり、大きな拍手がわき起こった。CS放送「G+」の実況席に座っていた槙原寛己氏も「我々の時代は『がんばれタブチくん』でぽっちゃりのイメージがありましたけど、今は細くなられて」と評しつつも「打球の角度が高くてカッコよかった」と現役当時を振りかえっていた。

 ファンからも「やっぱりミスタータイガースだね 縦縞似合う」「凄いわー」「77歳でバッティングができるのはすごい」と驚きの声が上がったほど。田淵氏は「懐かしい選手と会って、昔話するのいいね」と語り「帰りがつかれるよ」と言い残して球場を後にした。