◆プロボクシング ▽WBA、WBC、IBF、WBO世界スーパーバンタム級(55・3キロ以下)タイトルマッチ12回戦 統一王者・井上尚弥―WBO同級2位TJ・ドヘニー ▽WBO世界バンタム級(53・5キロ以下)タイトルマッチ12回戦 王者・武…

◆プロボクシング ▽WBA、WBC、IBF、WBO世界スーパーバンタム級(55・3キロ以下)タイトルマッチ12回戦 統一王者・井上尚弥―WBO同級2位TJ・ドヘニー ▽WBO世界バンタム級(53・5キロ以下)タイトルマッチ12回戦 王者・武居由樹―同級1位・比嘉大吾(9月3日、東京・有明アリーナ)

 大橋ジムは16日、都内で会見を開き、世界4団体スーパーバンタム級統一王者・井上尚弥(大橋)の次の世界戦を9月3日、有明アリーナで行うと発表した。注目の相手は元IBF同級王者でWBO2位のTJ・ドヘニー(アイルランド)に決まった。また、WBO世界バンタム級王者・武居由樹(大橋)が同級1位の比嘉大吾(志成)と戦う。

 尚弥は5月6日に東京ドームで行われた防衛戦でルイス・ネリ(メキシコ)に6回TKO勝利。IBF、WBO1位のサム・グッドマン(オーストラリア)との対戦を臨んだが、相手陣営が10日に行われたチャイノイ・ウォラウト(タイ)とのノンタイトル戦を優先して”対戦回避”したため実現せず。

 その後、尚弥陣営はドヘニーとの交渉に移行。WBAから同級1位ムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)と9月25日までに試合を行うよう指令があったが、ドヘニーとの交渉を締結させた形だ。

 ドヘニーは東京ドーム大会で尚弥の防衛戦のリザーバーを務め、ブリル・バヨゴス(フィリピン)と対戦し4回TKO勝ち。昨年3月、グッドマンに0―3の判定負けしたが、再起後は目下3連続KO勝利中だ。

 日本人キラーとしても知られ、18年8月に岩佐亮佑(セレス)から判定でIBF世界スーパーバンタム級王座を奪取。19年1月の初防衛戦で高橋竜平(横浜光)に11回TKO勝ちした。最近では昨年6月、WBOアジアパシフィックスーパーバンタム級タイトルマッチで王者だった中嶋一輝(大橋)を1回TKOで下している。

 これまで4敗しているがKO負けは1度もない。全盛期は過ぎたと言われるが、怖い存在であることに変わりはない。東京での試合は4戦4勝で「マイホームグラウンド」と話すほど相性がいいのも不気味だ。

 東京ドーム大会でジェーソン・モロニー(オーストラリア)に判定勝ちし、WBO世界バンタム級王座に就いた元K―1王者の武居は初防衛戦。相手となる同級1位の比嘉大吾は17年5月にデビューから13連続KO勝ちでWBC世界フライ級王座を奪取。日本人唯一の全勝全KOで世界王者に就いた後、日本タイ記録の15まで連続KO勝利を伸ばした。16試合目で王座陥落後、バンタム級に階級を上げ、WBOアジアパシフィック同級王者となったが、21年4月に防衛戦で現IBF世界同級王者の西田凌佑(六島)に判定負け。再起後は4連勝している。

 WBO王者の武居は比嘉に次ぐ全勝での世界王座とはならなかったが、88・9%の高いKO率を誇る。KO率90・5%の比嘉との試合はKO必至の激戦が予想される。

 戦績は31歳の尚弥が27戦全勝(24KO)、37歳のドヘニーが26勝(20KO)4敗。

 ともに28歳の2人の戦績は武居が9戦全勝(8KO)、比嘉が21勝(19KO)2敗1分け。

 試合はLeminoで配信される。