「大相撲名古屋場所・3日目」(16日、ドルフィンズアリーナ) 脊髄損傷で途中休場した昨年夏場所から、1年2カ月、7場所ぶりに復帰した元幕内で西序ノ口13枚目の炎鵬(伊勢ケ浜)が、隈乃花(武隈)を寄り切りで下し、復帰後初白星を挙げた。十両だ…

 「大相撲名古屋場所・3日目」(16日、ドルフィンズアリーナ)

 脊髄損傷で途中休場した昨年夏場所から、1年2カ月、7場所ぶりに復帰した元幕内で西序ノ口13枚目の炎鵬(伊勢ケ浜)が、隈乃花(武隈)を寄り切りで下し、復帰後初白星を挙げた。十両だった昨年春場所の千秋楽以来、478日ぶりの白星だった。

 復帰初戦は黒星スタート。長いリハビリの末の本土俵復帰に、「皆さんに見て頂けたので、ここまでやってきて良かった」と反響の大きさを感じた。反面、慕う宮城野親方から「堅すぎだよ」とゲキを受け、「昨日、自分の中で心を入れ替えて今日は土俵に上がりました」と気持ち新たに、この日の一番に臨んだ。

 478日ぶりの勝利の味は格別。「やっぱり勝つって楽しいことですね」と笑みを浮かべた。ただ、相撲内容については「最低でした」と話していた2日目の一番相撲に続き、この日も「(100点満点の)1点じゃない?」と満足せず。

 それでも、再起の足がかりとなる1勝を手に入れ「本当に1つ1つが積み重ね。ここからが本当に厳しい道のり。自分の相撲で道を切り開いて、誰も想像できないような未来を作りたい」と決意をにじませた。