「伝統の一戦~レジェンズOB対決~ 巨人3-2阪神」(15日、東京ドーム) 10年ぶりに行われた巨人と阪神の歴代のスタープレーヤーがずらりとそろった一戦。巨人-阪神の公式戦後に行われた試合を3万5000人が見守り、巨人OBが福王氏の勝ち越…

 「伝統の一戦~レジェンズOB対決~ 巨人3-2阪神」(15日、東京ドーム)

 10年ぶりに行われた巨人と阪神の歴代のスタープレーヤーがずらりとそろった一戦。巨人-阪神の公式戦後に行われた試合を3万5000人が見守り、巨人OBが福王氏の勝ち越し適時打、清水氏の犠飛などで接戦を制し、デーゲームの“借り”を返した。

 試合では二回に阪神の4番掛布氏と巨人のエース、江川氏のライバル対決が実現し、大盛り上がり。三回には巨人・吉村禎章氏が右前打を放ったが、打った直後に転倒するアクシデントが。足を気にしながら、一塁までなんとか辿り着き、ベンチに向かって「×」マークを出し、代走を要求。怪我へのハラハラもありながらの試合だった。

 巨人は先発の上原氏が快投。前監督の原氏は華麗な守備でみせた。阪神は最終回に監督を務めた川藤氏が代打登場したが、バットに水吹きかけパフォーマンスの後に打席に入り、初球を豪快に空振り。倒れ込み、自ら代打を送った。その後、田淵幸一氏の安打などでチャンスを作り、1点を返したが、あと1点届かず、巨人の勝利が決まった。

 なおその後、巨人の五回裏の攻撃も行われ、監督を務めた巨人の中畑氏と阪神の守護神・藤川球児氏の対決も実現。中畑清氏が左前打を放った。最後は藤川氏と高橋由伸氏が対決。左飛で試合は終了した。

 また阪神・岡田監督が試合途中に阪神OBが陣取る三塁側ベンチに入り、青いシャツを着た私服姿の岡田監督が映し出されると阪神ファンから大歓声がわき起こった。

 試合後、かつて“火の玉ストレート”と呼ばれた藤川氏は最速127キロだった自身の投球を振り返り「限界です」と苦笑い。それでも「子どものときにみていた選手と対戦ができるので、僕達にとっても楽しい。岡田監督も来てくれたしね。みんな喜んでます。監督の試合じゃない表情が見られて」と、充実した表情で話した。田淵氏は安打に「バットに当たっただけやないかい。ボールが3つに見えたよ」と振り返り、「江川ともベンチで話して、堀内もいる。中畑も原も。みんな集まって、懐かしい選手と会って、昔話するのいいね」と笑顔だった。