(15日、第106回全国高校野球選手権福井大会 丸岡0―14北陸) 部員が6人の丸岡は、藤島の1年生4人の応援を受けて出場にこぎ着けた。丸岡と藤島の1年生計8人はうち6人が同じ中学出身。かつての級友が、助っ人となった。 丸岡の初戦の相手は…

 (15日、第106回全国高校野球選手権福井大会 丸岡0―14北陸)

 部員が6人の丸岡は、藤島の1年生4人の応援を受けて出場にこぎ着けた。丸岡と藤島の1年生計8人はうち6人が同じ中学出身。かつての級友が、助っ人となった。

 丸岡の初戦の相手は昨夏の優勝校・北陸。14日に雨で中断し、15日に二回裏から再開すると、4点を奪われた後の2死満塁から中堅手の武田翔琉選手(3年)が見せ場をつくる。ボールをグラブに収めるや、右腕を振りかぶって本塁へ。好返球で会場を沸かせた。

 平田光希主将(3年)も二塁を守る三回、内野ゴロを次々とさばき、この回を失点1に抑えた。藤島の牧野周選手(1年)らも邪飛に頭から飛びつくなど闘志を見せた。

 目標の「5年ぶりの1勝」はかなわず、五回コールド負けしたが、平田主将は「物おじせず、堂々と戦えた」と胸を張った。

 武田選手は後輩たちに「球が速かったり、腕力が強かったり、それぞれの個性を生かして頑張ってほしい」とエールを送った。

 武田選手には、次の夢がある。9月に消防士の試験に挑む。野球を通じて知り合った人に消防士が多く、あこがれてきた。「社会に出たら、うまくいかないこと、想定外のことが、もっとある。部員不足でも戦い抜いた、この経験を糧に、僕は人を助けていきたい」(乗京真知)