<高校野球千葉大会:千葉学芸5-2佐倉>◇12日◇2回戦◇船橋市民球場今秋、ドラフト候補に挙がる千葉学芸の身長2メートル右腕、菊地ハルン投手(3年)が、日米8球団のスカウトの前で5回1安打無失点でチームを3回戦に導いた。小雨がぱらつく中、初…

<高校野球千葉大会:千葉学芸5-2佐倉>◇12日◇2回戦◇船橋市民球場

今秋、ドラフト候補に挙がる千葉学芸の身長2メートル右腕、菊地ハルン投手(3年)が、日米8球団のスカウトの前で5回1安打無失点でチームを3回戦に導いた。

小雨がぱらつく中、初回のマウンドに立った菊地は、最初の打者に中前打を許すと「今日はピッチングにタメがない」。スピードではなく、間を作り、体を開かないよう制球を意識。後続を打ち取り、2回からは「今日は雨が降っているので」と、スライダー、カーブなど変化球主体に二塁を踏ませなかった。無四死球で6三振を奪い「球は走っていました。納得のいく投球でした」と笑顔。状況に応じたクレバーな投球に、高倉監督は「チームのための投球ができるようになった。人間的な成長。うれしいですね」と目を細めた。

試合を観戦したDeNA八馬スカウト部アマスカウティングディレクターは「スケール感があって器用。体をまだ扱いきれていないが、これから筋力がついてきたらキレは出てくる。スピードもまだまだ上がるでしょう。素材としてはいい」と、高評価した。

パキスタン人の父と日本人の母との間に生まれ、中学時代は強豪・佐倉シニアに在籍したが、成長痛があり試合での登板経験はなし。地道に体作りに取り組み、高校入学後、フォーム作りから投手としての経験を積んできた。千葉学芸初の甲子園出場へ、菊地は「自分のためでなく、チームが勝つために。1つずつ全力で投げていきたい」。エースとして、新しい歴史をつくる。【保坂淑子】

▽DeNA八馬スカウト部アマスカウティングディレクター 「スケール感があって器用。体をまだ扱いきれていないが、これから筋力がついてきたらキレは出てくる。スピードもまだまだ上がるでしょう。素材としていい」