「中日2-6阪神」(14日、バンテリンドーム) 勝ち越し点が生まれると、ベンチの最前列で両手を挙げて歓喜した。自身は6月13日以来となる白星は手にできなかったが、チームは延長戦を制しての勝利。阪神・西勇輝投手は「チームが勝つことが一番大事…

 「中日2-6阪神」(14日、バンテリンドーム)

 勝ち越し点が生まれると、ベンチの最前列で両手を挙げて歓喜した。自身は6月13日以来となる白星は手にできなかったが、チームは延長戦を制しての勝利。阪神・西勇輝投手は「チームが勝つことが一番大事」と奮闘したナインをたたえる。両足をつるアクシデントがありながらも6回5安打1失点。連敗阻止の裏に右腕の粘り強い投球があった。

 得点圏に走者を背負いながらも、要所を締めた。四回には先頭のカリステに左翼越え二塁打を許すと、続く福永とは意地の勝負。カウント2-2の5球目から12球連続のファウルで粘られ、17球目に外角低めへのスライダーで二ゴロに打ち取った。直後にトレーナーを呼んで水分を補給。その後の投球に備えた。

 続く細川には死球を与えて1死一、三塁。しかし、高橋周を投ゴロ併殺打に仕留めて得点を許さず。ピンチを脱出すると力強く拳を突き上げて、ベンチへと引き揚げた。

 三回にはバットで勝負強さを発揮した。1死三塁の好機で打席を迎えると、中日先発・松葉のチェンジアップに反応。中前にはじき返す適時打で先制した。今季3打点目に「梅野がいい打撃でチャンスメークしてくれたので、いい形でホームにかえすことができてよかった」とうなずいた。

 チーム一丸となりつかんだ勝利。「中継ぎ陣がつないでくれて、最後に勝ち切れたのが全てだと思います」と西勇。首位を追走するため、上昇気流に乗せる。

 ◆あと2球で1打席最多投球数だった 1打席最多投球数は19球で、最近では2013年8月24日に巨人・山口鉄也投手がDeNA・鶴岡一成捕手に19球を投じて空振り三振に封じている。パ・リーグでは12年7月7日に乾真大投手(日本ハム)が明石健志内野手(ソフトバンク)に19球投じて四球。1リーグ時代は1947年11月11日に松井信勝内野手(太陽)が金星戦(後楽園)で19球粘って四球を選んだ。