第106回全国高校野球選手権長野大会は14日、開催予定だった3回戦8試合のうち、4試合が降雨のため継続試合になり、3試合が順延になった。飯山が松川の追い上げを振り切り、乱打戦を制して4回戦に進出した。残りの3回戦は15日に4球場で行われ、…

 第106回全国高校野球選手権長野大会は14日、開催予定だった3回戦8試合のうち、4試合が降雨のため継続試合になり、3試合が順延になった。飯山が松川の追い上げを振り切り、乱打戦を制して4回戦に進出した。残りの3回戦は15日に4球場で行われ、これで全ての16強が出そろう予定。(高億翔、高木文子)

 セキスイハイム松本スタジアムの赤穂と塩尻志学館の対戦は雨天のため、一回表終了時点で継続試合となった。

 塩尻志学館の先発・酒井僚太郎(3年)は天候に加え、相手の打線を意識しすぎて制球が定まらなかった。「自分が抑えないと」と気負っていたところに捕手の増谷優輝斗(2年)がマウンドに来て「気が楽になった」。1点を与え、なお2死満塁のピンチを迎えるも、投飛に打ち取って切り抜けた。

 「帰ったら相手をもう一度研究し直せる」と前を向いていた。

 長野オリンピックスタジアムで上田染谷丘と対戦した梓川は6点を先制されて二回表を迎えた。小雨がぱらついていた。先頭打者の中西清斗(3年)は内野に転がした間に一塁に頭から滑り込み、安打にした。ユニホームは土色に染まった。

 「ベンチは全員、声が出ていた。きょうも勝とうという気持ちだった」。主将で4番の意地を見せた。上田染谷丘に0―9と引き離されているが「まだ点を取るチャンスはある。しっかり切り替えたい」と中西は話した。(高億翔、高木文子)

■「マイナスな雨ではない」監督から選手へ

 しんきん諏訪湖スタジアムの駒ケ根工―中野西は三回裏、中野西が2点差を追いついたところで中断した。

 守る駒ケ根工にとっては相手に流れを譲れない場面だった。新井利尚監督は「マイナスな雨ではない」と気持ちを切り替えていた。攻める中野西の木村徹監督は再開後の試合の入り方について「(点を)取れると思って入らない方がいい。6イニングの試合だと思って、ものにしたい」と話した。

 セキスイハイム松本スタジアムでは赤穂―塩尻志学館が一回表終了後に中断した。赤穂の高重陽介監督は「うちの攻撃はあと8回。先に1点取れたのはアドバンテージだよ、と選手に伝えました」と話した。

 長野オリンピックスタジアムでは梓川―上田染谷丘が三回終了後に中断した。9点をリードする上田染谷丘の主将・前田隼慶(3年)は「継続試合は初めて。このまま良い流れで自分たちの野球をしたい」と話した。一方、梓川の土井康司監督はチームにこう発破をかけた。「やれるだけ悪あがきしよう。どういう悪あがきをするか考えてごらん」(高億翔、高木文子)